オーソライズド・ジェネリック(AG)とは?

オーソライズド・ジェネリック(AG)とは?

オーソライズド・ジェネリック(Authorized Generic:AGと略される)とは
後発医薬品メーカーが先発医薬品メーカーの許諾(Authorize)を受けて製造販売する後発医薬品(ジェネリック医薬品)のこと。
明確に定義はされていないが、一般的には、有効成分のみならず、原薬、添加物、製法等が先発品と同一である後発医薬品をいう。

日本において、医療費削減の一環として後発医薬品の使用促進策に伴い市場を拡大し、現在では多数のAGが販売されています。

 

米国の戦略と同様に他社に先駆けて発売されるAGだけでなく、一般の後発医薬品と同時に発売されるAGや、後発医薬品が参入して一定期間が経過した後に投入される、いわゆる“後追いAG”など、各社が様々な方法で販売しているように思われます。

他社に先駆けて発売されたAG 後追いで発売されたAG

カンデサルタン「あすか」
ロスバスタチン「DSEP」
モンテルカスト「KM」 
など

フェキソフェナジン「SANIK」
レバミピド「オーツカ」
アムロジピン「ファイザー」
ランソプラゾール「武田テバ」
など

AGの種類

オーソライズド・ジェネリック(AG)の中でも、いくつかのタイプがあるとされています。

先発医薬品との比較 オーソライズドジェネリック(AG)

一般的な
ジェネリック

AG例1 AG例2 AG例3
有効成分 同一 同一 同一 同一
原薬 同一 同一 異なる!? 異なる!?
添加物 同一 同一 同一 異なる!?
製法 同一 同一 同一 異なる!?
製造工場 同一 異なる 異なる 異なる!?
製造技術 同一 異なる 異なる 異なる!?

薬価制度上の位置付け
現行の薬価制度においては、後発品は、同一の有効成分を有する既収載品(先発品)の再審査期間が切れていることや、当該先発品と製造販売業者が異なることにより定義されている。先発品企業との契約関係や、原薬、添加物、製法等の異同は考慮していないため、いわゆる「AG」は、薬価制度上は、一般的な後発品と同様に取り扱われる。

参考資料:中央社会保険医療協議会 薬価専門部会(第137回) 議事次第 薬価制度の抜本改革について(その13)これまでの議論のまとめ②

オーソライズド・ジェネリック一覧(内用薬)

メーカー製品概要、医薬品卸の薬価収載案内等で当該製品がAGであることを確認した品目を掲載しています

薬価収載順に記載

先発医薬品名 商品名(会社名)

製造技術
(工場)

薬価収載日

他社参入
比較

アレグラ錠 フェキソフェナジン塩酸塩錠「SANIK」 - 2013.6.21 後追
ディオバン錠 バルサルタン錠「サンド」 - 2014.6.20 同時
ブロプレス錠 カンデサルタン錠「あすか」 - 2014.6.20 先駆
クラビット細粒、錠 レボフロキサシン細粒、錠「DSEP」 同一 2014.12.12 同時
プラビックス錠 クロピドグレル錠「SANIK」 - 2015.6.19 同時
エックスフォージ配合錠 アムバロ配合錠「サンド」 - 2015.12.11 同時
ユニシア配合錠 カムシア配合錠「あすか」 - 2015.12.11 同時
パキシル錠 パロキセチン錠「アスペン」 - 2016.6.17 後追
エカード配合錠 カデチア配合錠「あすか」 - 2016.6.17 同時
コディオ配合錠 バルヒディオ配合錠「サンド」 - 2016.6.17 同時
キプレス・シングレア錠 モンテルカスト「KM」 同一 2016.6.17 先駆
バルトレックス顆粒・錠 バラシクロビル顆粒・錠「アスペン」 - 2016.6.17 後追
イミグラン錠 スマトリプタン錠「アスペン」 - 2016.12.9 後追
ユーゼル錠 ホリナート錠「タイホウ」 - 2016.12.9 先駆
オルメテックOD錠 オルメサルタンOD錠「DSEP」 同一 2017.6.16 先駆
ミカムロ配合錠 テラムロ配合錠「DSEP」 同一 2017.6.16 同時
ミカルディス錠 テルミサルタン錠「DSEP」 同一 2017.6.16 同時
ミコンビ配合錠 テルチア配合錠「DSEP」 同一 2017.6.16 同時
クレストール錠 ロスバスタチン錠「DSEP」 同一 2017.6.16 先駆
ムコスタ錠 レバミピド錠「オーツカ」 - 2017.6.16 後追
ディナゲスト錠・OD錠 ジエノゲスト錠・OD錠「モチダ」 同一 2017.6.16 同時
ティーエスワン配合OD錠 エスワンタイホウ配合OD錠 - 2017.6.16 後追
メイアクトMS錠 セフジトレンピボキシル錠「OK」 - 2017.6.16 後追
アバプロ錠・イルベタン錠 イルベサルタン錠「DSPB」 同一 2017.12.8 同時
クレストールOD錠 ロスバスタチンOD錠「DSEP」 同一 2017.12.8 同時
リバロ錠 ピタバスタチンカルシウム錠「KOG」 同一 2017.12.8 後追
フェマーラ錠 レトロゾール錠「サンド」 - 2017.12.8 後追
タリオン錠・OD錠 ベポタスチンベシル酸塩錠・OD錠「タナベ」 - 2017.12.8 先駆
アイミクス配合錠 イルアミクス配合錠「DSPB」 同一 2018.6.15 同時
タケプロンOD錠 ランソプラゾールOD錠「武田テバ」 同一 2018.6.15 後追
メイアクトMS小児細粒 セフジトレンピボキシル小児用細粒10%「OK」 - 2018.6.15 後追
リバロOD錠 ピタバスタチンカルシウムOD錠「KOG」 同一 2018.12.14 後追
ルナベル配合錠 フリウェル配合錠「あすか」 -

2018.12.14

LD:後追
ULD:同時

ユリーフ錠・OD錠 シロドシン錠・OD錠「DSEP」 同一

2018.12.14

先駆
ベイスン錠・OD錠 ボグリボース錠・OD錠「武田テバ」 同一

2018.12.14

後追
イレッサ錠 ゲフィチニブ錠「DSEP」 -

2018.12.14

先駆
ロナセン錠・散 ブロナンセリン錠・散「DSPB」 同一 2019.6.14 同時
アリミデックス錠 アナストロゾール錠「DSEP」 同一 2019.6.14 後追
カソデックス錠・OD錠 ビカルタミド錠・OD錠「DSEP」 同一 2019.6.14 後追
ノルバデックス錠 タモキシフェン錠「DSEP」 同一 2019.6.14 後追
セレコックス錠 セレコキシブ錠「ファイザー」 同一 2020.6.19 同時
メマリー錠・OD錠 メマンチン塩酸塩錠「DSEP」 同一 2020.6.19 同時
ゼチーア錠 エゼチミブ錠「DSEP」 同一 2020.6.19 同時
アボルブカプセル デュタステリドカプセルAV「武田テバ」 同一 2020.6.19 同時
ウリトス錠・ステーブラ錠 イミダフェナシン錠「杏林」 同一 2020.6.19 同時
ジャドニュ顆粒 デフェラシロクス顆粒「サンド」 - 2020.6.19 -
アクトス錠 ピオグリタゾン錠「武田テバ」 同一 2020.6.19 後追
ザイザル錠 レボセチリジン塩酸塩錠「武田テバ」 同一 2020.6.19 同時
メマリードライシロップ メマンチン塩酸塩ドライシロップ2%「DSEP」 同一 2020.12.11 後追
リリカOD プレカバリンOD錠「ファイザー」 同一 2020.12.11 同時
カルデナリン錠 ドキサゾシン錠「ファイザー」 同一 2020.12.11 後追
レルパックス錠 エレトリプタン錠「ファイザー」 同一 2020.12.11 後追

ノルバスク錠・OD錠

アムロジピン錠「ファイザー」 同一 2020.12.11 後追
コンプラビン配合錠 ロレアス配合錠「SANIK」 同一 2020.12.11 同時
メトグルコ錠 メトホルミン塩酸塩錠「DSPB」 同一 2020.12.11 後追
ディレグラ配合錠 プソフェキ配合錠「SANIK」 同一 2020.12.11 後追
ザクラス配合錠 ジルムロ配合錠「武田テバ」 同一 2021.6.18 同時
ベシケア錠・OD錠 ソリフェナシンコハク酸塩錠「日医工」 (同一) 見送り* 2021.6.18

表の中の青字に下線の表示は製品情報リンクあり

オーソライズド・ジェネリック一覧(外用薬)

薬価収載順に記載

先発医薬品名 商品名(会社名)

製造技術
(工場)

薬価収載日

他社参入
比較

セボフレン吸入麻酔薬 セボフルラン吸入麻酔液「ニッコー」 同一 2016.12.9 後追
ナゾネックス点鼻液 モメタゾン点鼻液「杏林」 同一 2019.6.14 同時
エイゾプト懸濁性点眼液 ブリンゾラミド懸濁性点眼液「サンド」 - 2020.12.11 後追
アレジオン点眼液 エピナスチン塩酸塩点眼液「SEC」 - 見送り!? 2020.6.18

表の中の青字に下線の表示は製品情報リンクあり


表の項目の解説
製造工場(技術):
「同一」⇒先発と製造工場が同一である、「-」⇒未確認
他社参入比較:
「先駆」⇒他メーカーのジェネリックに先駆けて薬価収載、「同時」⇒他メーカーのジェネリックと同時薬価収載、「後追」⇒他メーカーのジェネリックに遅れての薬価収載

さいごに

保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則により薬局薬剤師は

第七条の二(後発医薬品の調剤)において、

  • 保険薬局は、後発医薬品の備蓄に関する体制その他の後発医薬品の調剤に必要な体制の確保に努めなければならない。
  • 第八条(調剤の一般的方針)において、

  • 保険薬剤師は、処方せんに記載された医薬品に係る後発医薬品が次条に規定する厚生労働大臣の定める医薬品(注)である場合であって、当該処方せんを発行した保険医等が後発医薬品への変更を認めているときは、患者に対して、後発医薬品に関する説明を適切に行わなければならない。この場合において、保険薬剤師は、後発医薬品を調剤するよう努めなければならない。

と、されています。

 

2020年12月に小林化工の水虫薬に睡眠薬が混入されるという問題が生じました。
睡眠薬混入(関連記事)
また日医工による度重なる医薬品の回収問題で業務停止が生じたことにより、
医薬品の安定供給が難しくなりました。

 

後発医薬品の「先発医薬品との同等性は国の基準を満たしたもの」という事が前提です。

 

今後は、医療者(薬剤師)として、採用する際に見極める目が必要になるのかもしれません。

 

このような事から今回、製造元、製造販売元などに絡めてAGの情報をまとめてみました。

 

2021年6月薬価収載予定のベシケア錠のAGは「日医工」が販売する予定でした。

 

 

安定供給を優先という事でソリフェナシンコハク酸塩錠「日医工」は見送りとの事です。

 

しかし、原薬・添加物・製造所・製法は先発医薬品と同一となるはずだったそうですよ。

 

最近の製品情報案内にはこのように

 

「製造所・製法が先発医薬品と同一」

 

という記載を良く見るようになりました。

 

薬の安全性を担保するには製法や製造場所等の表示が必要な条件になるのかもしれませんね。

 

ベシケア錠のAGが、今後どうなるのか追っていきたい思います。

 

この記事を、後発医薬品を選定する際の参考にして頂ければ幸いです。

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