薬剤料の計算手順

薬剤料の算定の原則

  • 薬価15円まで・・・・・・・1点
  • 薬価15円超・・・・・・・・薬価/10点 (少数以下五捨五超入)

例)

  •  55.0円   ⇒ 55.0/10点  = 5.50点  ≒ 5点
  •  55.01円  ⇒ 55.01/10点 = 5.501点 ≒ 6点

解説

  • 23.5 ⇒ 23点 (「5」ちょうどは捨てる)
  • 35.7 ⇒ 36点 (「5」を超えているので繰り上がる)
  • 45.51 ⇒ 46点 (「5」より少しでも大きければ繰り上がる)

薬価と薬剤料

  • 薬価  : 厚生労働大臣が定めた保険医療に使用できる医薬品の価格 (円)
  • 薬剤料 : 薬価/10 = 点数 (薬価を10で割る)

※1点の単価を10円と計算される為

算定方法

「内服」、「内服用滴剤」、「頓服薬」、「注射薬」、「外用薬」のそれぞれについて

 

  • 所定単位ごとの薬価を点数に換算します
  • 所定単位点数 × 投与単位で算定します

薬剤各区分の所定点数と投与単位は次の通りです

所定単位 投与単位
内服薬 1剤1日分 × 日数
内服用滴剤 1調剤分 × 調剤数
頓服薬 1調剤分 × 調剤数
注射薬 1調剤分 × 調剤数
外用薬 1調剤分 × 調剤数

内服薬の薬剤料の計算の考え方

「薬剤料の所定単位」について簡単に説明しましたが、

 

内服薬の「1剤」の考え方を理解するため、いくつかの例をあげて

 

五捨五超入の考え方とともに理解を深めておきましょう。

例1)
Rp  カル〇システイン錠250mg  6T  (1T=5.7円)
                  分3毎食後   3日分

3日分とあるので、これは内服薬になります。所定単位は1剤1日分です。
この場合は、カル〇システイン錠250mg6Tが1日分となるので
   5.7円 × 6錠 = 34.2円 (1日分の薬価)

 

五捨五超入の考え方で点数に換算すると
   34.2/10 = 3.42点 ≒ 3点 (小数点以下が5以下の為切り捨て)

 

内服薬の薬剤料は「1剤1日分×日数」なので、
   3点 × 3日分 = 9点

 

よって、9点が薬剤料となります。

例2)
Rp  アン〇ロキソール塩酸塩錠15mg         3T  (1T=5.7円)
    デキスト〇メトルファン臭化水素酸塩錠15mg   3T  (1T=5.7円)
    テ〇レノンカプセル50mg            3C  (1C=6.3円)
                  分3毎食後   4日分

服用時点と日数が同一の内服薬は合算したものが所定単位となります。
即ち、上記の例では、3種類で1剤です。

薬価をすべて合算すると
(5.7円 ×3錠)+(5.7円 ×3錠)+(6.3円 ×3C) = 53.1円

 

五捨五超入の考え方で点数に換算すると
   53.1/10 = 5.31点 ≒ 5点 (小数点以下が5以下の為切り捨て)

 

内服薬の薬剤料は「1剤1日分×日数」なので、
   5点 × 4日分 = 20点

 

よって、20点が薬剤料となります。

やりがちなミス
アン〇ロキソール塩酸塩錠15mg         3T  (1T=5.7円)
デキスト〇メトルファン臭化水素酸塩錠15mg   3T  (1T=5.7円)
テ〇レノンカプセル50mg            3C  (1C=6.3円)

 

アン〇ロキソール
5.7円 ×3錠 = 17.1円 ⇒17.1/10 =1.71 ≒ 2点
デキスト〇メトルファン
5.7円 ×3錠 = 17.1円 ⇒17.1/10 =1.71 ≒ 2点
テ〇レノン
6.3円 ×3錠 = 18.9円 ⇒18.9/10 =1.89 ≒ 2点

 

2点 + 2点 + 2点 = 6点

 

  6点× 4日分 = 24点 
医薬品ごとに五捨五超入してしまうと正規の薬剤料と違ってしまいます。
これは間違いですので注意しましょう。

例3)
Rp1  タンナル〇ン         2g  (1gT=7.3円)
     ビオフェ〇ミン        1g  (1g=6.3円)
     ア〇ソルビン         2g  (1g=0.91円)
                  分3毎食後   5日分

 

Rp2  アス〇リンSy         4ml  (1ml=1.51円)
     カル〇システインSy     4ml  (1ml=2.6円)
     カロ〇ールSy        10ml  (1ml=4.7円)
                  分3毎食後   5日分

Rp1が内服用固形剤、Rp2が内服用液剤です。

服用時点は同じでも、内服用固形剤と内服用液剤では別剤としてそれぞれ計算します。

Rp1は
(7.3円 ×2g) +(6.3円 ×1g) +(0.91円 ×2g) =22.72 円

 

  22.72/10 =2.272点 ≒ 2点

 

  2点 ×5日分 =10点

 

Rp2は
(1.51円 ×4ml) +(2.6円 ×4ml) +(4.7円 ×10ml) =63.44 円

 

  63.44/10 =6.344点 ≒ 6点

 

  6点 ×5日分 =30点

 

よって、例3の薬剤料は 
10点(Rp1)+30点(Rp2)= 40点となります。

例4)
Rp1  メチコ〇ール錠500   3T  (1T=13.5円)
                  分3毎食後   14日分

 

Rp2  アン〇ロキソール塩酸塩錠15mg         3T  (1T=5.7円)
     デキスト〇メトルファン臭化水素酸塩錠15mg   3T  (1T=5.7円)
     テ〇レノンカプセル50mg            3C  (1C=6.3円)
                  分3毎食後   5日分

服用時点が同じで日数が異なる場合は、Rp1とRp2はそれぞれで計算します。

Rp1は
13.5円 ×3T =40.5円 ⇒ 40.5/10=4.05点 ≒ 4点

 

4点×14日分 =56点

 

Rp2は
(5.7円 ×3錠)+(5.7円 ×3錠)+(6.3円 ×3C) = 53.1円

 

53.1/10 = 5.31点 ≒ 5点 

 

5点 × 5日分 = 25点

 

よって、例4の薬剤料は 
56点(Rp1)+25点(Rp2)= 81点となります。

頓服薬の薬剤料の計算の考え方

頓服薬は臨時的に服用する薬の為、「何回分」などと記載されます。

例1)
Rp  ロキソ〇ロフェンNa錠60mg  1T  (1T=9.8円)
                   疼痛時 5回分

頓服薬は1調剤分が所定単位です。
1Tが1回分の服用量で、5回分の投与で、
1T ×5=5T が1調剤分です。

 

よって、合計薬価は
9.8円 ×5T =49円 

 

49/10 =4.9点 ≒ 5点

 

薬剤料は、 5点 ×1調剤分 = 5点となります。

外用薬の薬剤料の計算の考え方

外用薬の所定単位は1調剤分です。

例1)
Rp  ロコイ〇軟膏   5g×2本  (1g=12.1円)
                  1日2回塗布  顔

5g × 2本 = 10g(全量)

 

12.1円 × 10g = 121円 (薬価)

 

121/10 = 12.1点 ≒ 12点 

 

よって、薬剤料は 12点 × 1調剤分 =12点となります。

例2)
Rp  SPトローチ   4T  (1T=5.7円)
              1日4回適時使用  5日分

処方箋には上記のように記載されることがありますが、トローチは外用薬です。
1日4錠で5日分の合計20Tが1調剤分の全量になります。

5.7円 ×20錠 =114円(薬価)

 

114/10 = 11.4点 ≒ 11点

 

よって、薬剤料は 11点 ×1調剤分 =11点となります。

やりがちなミス
SPトローチ   4T  (1T=5.7円)

 

5.7円 ×4T = 22.8円 ⇒ 22.8/10 =2.28点 ≒ 2点

 

2点 × 5日分 = 10点

 

内服のように1日分で五捨五超入してしまうと正規の薬剤料と違ってしまいます。
これは間違いですので注意しましょう。

例3)
Rp  リン〇ンVG軟膏    5g   (1g=27.7円)
    ア〇ノール軟膏    20g   (1g=2.61円)
         混合     1日2回塗布

2種類の外用薬を混合していますので、あわせて1調剤となります。
(27.7円 ×5g) +(2.61円 ×20g) = 190.7円(薬価)

 

190.7/10= 19.07点 ≒ 19点

 

よって、薬剤料は 19点 ×1調剤分 =19点となります。

注射薬の薬剤料の計算の考え方

注射薬も1調剤分が所定単位です。

例1)
Rp  インスリン〇ラルギンBS注キット  2本  (1キット=1316円)
                1日1回 40単位

2キットが1調剤分となります。

 

1316円 ×2キット =2632円(薬価)

 

2632/10 =263.2点 ≒263点

 

よって、薬剤料は 263点 ×1調剤分 =263点となります。

さいごに

薬剤料の計算はレセコンに入力さえすれば、自動で計算します。

 

知らなくても困る事はないと思いますが、

 

薬価の安い薬の場合は、1T⇒0.5Tに減量しても値段が変わらなかったり

 

逆に自家製剤加算が発生して減量したのに高くなるという現象が起こります。

 

そのような状況になった時に、患者さんに説明できるよう、知っておくと良いでしょう。

 

以上、薬剤料の計算について記事にしました。少しでも業務に役立てば幸いです。

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