一包化加算の算定要件について

一包化の目的と注意点

一包化は、多種類の薬剤が投与されている患者において生じる薬剤ののみ忘れ、のみ誤りを防止する事又は心身の特性により錠剤等を直接の被包から取り出して服用する事が困難な患者に配慮する事を目的とし、治療上の必要性が認められる場合に、医師の了承を得た上で行います。

 

一包化加算の点数及び算定要件を確認する前に、保険請求上の注意点を紹介しておきます。

返還事例の紹介(個別指導)

  • 患者ごとに、最初の1回目に一包化を算定する時は、処方箋に一包化指示がある場合でもその理由が必要。
  • 「手が不自由なため」「コンプライアンスが悪いため」など(調剤録等に記載)

  • いつも処方箋に一包化指示があり、たまたま一包化指示が印字されていない場合は医師に疑義照会して一包化の理由を(調剤録等に)記載すること。
  • 指示があっても算定要件を満たしていなければ算定できない。

兵庫県伝達講習会資料より

算定が可能な一包化の条件及び点数

服用時点の異なる2種類以上の内服固形剤又は1剤であっても3種類以上の内服固形剤が処方されているとき、その種類にかかわらず服用時点ごとに一包として患者に投与することをいいます。なお、一包化にあたっては、錠剤等は直接の被包から取り出した後行います。

  1. 算定できる例①
  2. 処方1
    A錠  3T
    B錠  3T
    C錠  3T    分3 毎食後 14日分
    ※(1剤でも)3種類以上の内服固形剤が一包となっている

  3. 算定できる例②
  4. 処方1
    A錠  2T    分2 朝・夕食後 14日分
    処方2
    B錠  3T    分3 毎食後 14日分
    ※服用時点の異なる2種類以上の内服固形剤が一包となっている

  5. 算定できない例
  6. 処方1
    A錠  1T
    B錠  1T    分1 朝食後 14日分
    処方2
    C錠  1T
    D錠  1T    分1 夕食後 14日分
    ※処方1と処方2のそれぞれの内服固形剤で服用時点の重複がない。

注意が必要な例

処方1
A錠  1T
B錠  1T    分1 朝食後 14日分
処方2
B錠  1T
C錠  1T    分1 夕食後 14日分

上記の場合は
算定できる例となるので注意!!

解説)
処方入力が正しくは次のようになるからです。

処方1
A錠  1T    分1 朝食後 14日分
処方2
C錠  1T    分1 夕食後 14日分
処方3
B錠  2T    分2 朝夕食後 14日分

一包化も算定でき、尚且つ調剤料も2剤分ではなく3剤分が正しい算定となります。

一包化加算(処方箋受付1回につき1回算定)

日数 点数
42日分以下(7又はその端数を増すごとに) 34点
43日分以上(投与日数にかかわらず) 240点

液剤が処方された時の一包化指示の扱いは?

液剤と固形剤が処方されていても、錠剤、散剤の固形剤のみを一包化を行い液剤を別にして交付した場合
算定できる
(一包化加算は内服固形剤を対象とするものであるため)

3種類の散剤を混合・一包化した場合の扱いは?

計量混合調剤加算を算定?それとも一包化を算定?

基本的には、1剤で3種類の散剤を計量し、かつ混合して服用時点ごとに一包化した場合には計量混合加算雄算定する。
ただし、患者の状態が一包化加算の算定要件を満たしており、尚且つ医師による一包化指示が明確であれば一包化加算を算定できる。

日本薬剤師会編 保険薬局業務指針より引用

2枚(異なる医師からの)の処方箋の一包化の扱いは?

同一保険医療機関の異なる診療科から交付された2枚の処方箋を同時に受け付けた場合

(処方箋の受付回数が1回となる場合)

個々の処方箋に記載された処方だけでは一包化加算の要件を満たさないが、2枚の処方箋の処方内容を併せれば要件を満たすような場合には、一包化加算を算定できる
(なお、いづれも処方医による一包化の指示があるものとする。)

異なる保険医療機関から交付された2枚の処方箋を同時に受け付けた場合

個々の処方箋に記載された処方だけでは一包化加算の要件を満たさないが、2枚の処方箋の処方内容を併せれば要件を満たすような場合。
⇒一包化加算は処方箋の受付1回につき1回のみ算定するものであり、別々の処方箋受付(受付回数2回)となることから、一包化加算は算定できない

日本薬剤師会 平成20年度調剤報酬改定等に関するQ&Aより

自家製剤加算・計量混合調剤加算は併用算定できるの?

一包化加算を算定した範囲の薬剤については自家製剤加算及び計量混合調剤加算は算定できない。

調剤報酬点数表に関する事項(厚生労働省):7ページ参照

 

一包化加算の算定と無関係の剤について自家製剤加算又は計量混合加算を算定する事は可能である

例)
処方1
A錠  3T
B錠  3T    分3 毎食後 14日分
処方2
C錠  2T    
D錠  2T    分2 朝・夕食後 14日分
処方3
E散  △g
F散  □g   分1 就寝前  14日分

 

解説)
処方1と処方2で一包化加算の算定要件を満たしており、処方1又は処方2のいずれかで一包化加算を算定することになるが、処方3は一包化加算の算定対象となる処方1及び処方2のいずれとも服用時点の重複がなく、一包化加算の算定対象とならないことから、処方3について計量混合調剤加算の算定が可能である

疑義解釈資料の送付について(その3)を参照

嚥下困難者用製剤加算と一包化加算の算定は?

一包化加算と嚥下困難者用製剤加算は、いずれも原則として処方せん中のすべての内服薬について一包化又は剤形の加工を行うことを前提とし、当該技術全体を評価したものであり、処方せん受付1回につき1回の算定としている。したがって、2つの処方における服用時点の重複の有無にかかわらず、1枚の処方せんについて、一包化加算と嚥下困難者用製剤加算はいずれか一方しか算定できない。

疑義解釈資料の送付について(その3)を参照

注意が必要な例
処方1
A錠   3T
B錠   3T
C錠   3T    1日3回毎食後 × 14日分
処方2
D錠   1T
E錠   1T
F錠   1T    1日1回就寝前 × 14日分

 

処方せんの指示により、嚥下困難者のために錠剤を粉砕し、服用時点ごとに一包化した場合、処方1で一包化加算、処方2で嚥下困難者用製剤加算を算定することはできない!!

その他 一包化加算算定時の注意点

  • 処方された薬剤を一包化する際に、吸湿性が強い等の理由で直接の被包(PTPシート)から取り出すことができない薬剤をPTPシートで交付するなど一包化とは別にした場合であっても、その薬剤を除いて一包化した部分が算定要件を満たしていれば一包化加算を算定できるか。

算定して差し支えない。(この場合、一包化をしなかった薬剤及びその理由を調剤録等に記録しておくことが望ましい。)

  • 一包化加算の算定に当たっては、同一銘柄の同一剤形で規格のみが異なる薬剤が同時に調剤された場合(例えば0.5mg錠と1mg錠)は1種類として取り扱うことでよいか。

その通り。

注意が必要な例
処方1
ワーファリン錠0.5㎎   1T
ワーファリン錠1㎎    1T
ノルバスク錠2.5㎎    1T
分1朝食後    (一包化指示)   14日分

 

解説)
ワーファリン錠が同一銘柄の同一剤型で規格のみが異なる薬剤となる為1種類とみなされる。よって一包化加算は算定できない。

疑義解釈資料の送付について(その12)

 

以上、過去の厚生労働省からの通知や疑義解釈等をまとめた上でいくつか例をあげてみました。

 

少しでも業務に役立てば幸いです。

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